TS04 知能を象り,つなぐ表現
オーガナイザ
- 久保 孝富 氏 (奈良先端科学技術大学院大学)
概要
知能が多様な環境で適応的に機能するためには、対象世界をどのように捉え、その情報をどのように「表現」するかが決定的に重要である。つまり、表現は知能の構造や機能を象ったものとして位置づけることができ、その性質を理解することは知能の原理に迫るうえで不可欠となる。また表現は、回路から計算へと至る知能の情報処理の流れを支える基盤であると同時に、生物・抽象・人工物のあいだをつなぐ媒介ともなる。本セッションでは、表現学習や基盤モデルが生み出す人工的表現、神経活動などに由来する生物学的表現、数学などの知識構造として現れる抽象表現など、多様な分野における表現をめぐる研究トピックを取り上げる。それぞれの表現が世界や知能をどのように象り、またいかにして他の領域とつながりうるのかを吟味し、さらにそれらを対比することで、知能を支える「よい表現」とは何か、また知能が機能するための表現の条件とは何かを探求する。分野横断的な議論を通じて、知能の理解と人工知能技術の発展に寄与する新たな視座の構築を目指す。
キーワード
- 表現
- 知能
- 潜在構造
- 埋め込み
- 基盤モデル
- アライメント
- 多様体
- 対称性
- 幾何
- 特定可能性
TS04 招待講演
物理モデリングツールとして有用な表現を探る
講師
加藤 祥太 氏 (京都大学)
概要
物理モデルの構築を文献情報から自動化することを目的として,これまでに変数・数式の抽出,同義性判定,モデル作成に関する要素技術に取り組んできた。本講演では,まず数式表現学習に関する既存研究を概観し,それらが主に想定してきた数式の表現形式と,実際の物理モデリングで必要とされる表現との違いを整理する。その上で,従来の表現学習の枠組みや類似の手法を,どのように物理モデリングに活用しうるかについて議論し,今後の発展可能性を展望する。